小笠原・出会った人

小笠原は船でしか行けないしトータル6日を要する。そんな事情もあって一人旅の人や変わった人が多いと思った。

行の小笠原丸デッキに出て缶ビールを飲もうとした時、とある女性が現れ話をすることになった。京都の人でダイビングするという。また世界中をひとりで旅しており先日はニューヨークとコスタリカに行ってきたと言う。なんとも元気な人なのだが年齢を聞いて驚いた。76歳だという。とてもその年齢にみえないので何かコツがあるのですかと聞いてみるとヨガをやっているという。

次に父島のジョンビーチに向かっているときシニアの4人グループとすれ違ったので軽くあいさつした。翌日母島の乳房山の下山中にまた同じグループが登ってくるのに出会った。4人が3人になっており聞くと1名はリタイアしたという。しかし残りの3人のうちの1人は89歳だと聞かされ非常に驚いた。さらに彼らはすごいスピードで乳房山頂上に登った後、折り返してきて私たちを追い抜いて行ったのであった。

帰りの小笠原丸レストランでまた会ったので89歳でも元気なコツを聞いてみた。ミカン農家でモノレールを使わずみかんを背負って昇り降りしているという。日々の労働がトレーニングになっているのだと思った。

76歳の方も89歳の方もはつらつとしていた。三浦雄一郎氏など話には聞くが、本当に高齢でも元気な人がいて実際に会ってみると勇気をもらったように思う。高齢になってもダイビングや登山ができている、希望を感じる出会いであった。