記憶にございません

このところ細君から「苦情が出るパターン」はほぼ決まっている。細君が私に話したはずの事を、私が「聞いてない」という時だ。
私としては都合が悪いから「聞いてない」と言っているのではなく本当に記憶がないのである。「ひょっとして認知症か?」と心配するも「結婚当初からそうだった」と細君が言っているのでそうではなさそうだ。
たぶんであるが、私は考えているとき話されると、うわの空でもあいづちをうつ時があり、これだと記憶に残りにくい。そうして、あとになって言った言わないの世界となるのである。「紙に書いてハンコをもらいたいぐらいだ」と細君が言っている。