【日本はアメリカの植民地のようなもの】

終戦記念日が近いとS老人を思い出す。もう20年も前の事だ。当時私は横浜市郊外のマンション管理組合理事長だった。世帯数は336戸で当時としては大規模マンションだ。管理組合は念願の立体駐車場建設を進めていたが難題がもちあがっていた。
「S老人が絶対反対を唱えている」「彼は何をするかわからない」「実力行使でケガ人がでるかも」「右翼政治結社かも?」・・建設委員会と理事会は恐れおののいていた。「とにかく話し合いをしよう」となり理事長と自治会長が集会所和室でS老人と会うことになった。私はいやだったが役目上逃げるわけにもいかない。
当日S老人がやってきて話し始めた。横にいた自治会長はそわそわしてだんだん後ろに下がっていく。「ちょっと用事がありますから・・」自治会長は出て行ってしまった。・・・とにかくここはじっと傾聴するしかない。日本語を話しているのだからわかるはず。
S老人は過去の政治経験や何やら難しい色々なことを話す。最初は戸惑ったが、聞いてるうちに言いたいことは【日本はアメリカの植民地であり残念】のようだった。この点は私も同感だから「残念かどうかはさておき敗戦後は日本はアメリカの植民地のようなものでありハワイの次の州とも言えます」と話した。
S老人は大変喜び私の手をとって握手を求め「今後駐車場建設に反対しない」と語った。ちょっと感動シーンだった。(あとで考えるとアメリカの植民地と駐車場建設は何の関係もないが、話し合いができたこと、日本語が理解されたことが大事)

思い出を長々語るつもりはありません。(すでに長々語っているですが・・)
戦後65年が経過した今現在の事として、アメリカの植民地のようなもの(対米従属)をいよいよ脱するときがきている。地道に進めるべきはプロパガンダを除去して現代史や国際情勢を再構成すること。国民ひとりひとりが正確な知識と判断力を持っている国が最強の独立国であると思います。