図書館に行ったら偶然、興味深い本をみつけた。
「原発をつくった私が、原発に反対する理由 」
(角川書店 2011 菊地洋一 著) 著者は釜石出身の人で私と同郷だ。
GEに勤務して原発を作った。GEをいやになってやめ退職金で喫茶店を横須賀に作った。しかし同地にある原発燃料会社の客が常連となってしまい原発の話が出るので店を売却して中東で仕事する事になった、などとある。なかなか波乱万丈、自分の体験がつづられており読みやすい。巷にあふれる解説本とは違い自叙伝でもある。
「原発は巨大で無数の配管が走っている。これらは溶接で作られるが地震に耐えられるものではない、地震に弱い構造なのですべての原発が危険、日本のような地震国に原発を作る事自体が誤りだ」といった事が書いてある。
定期点検での原子炉内水垢清掃の記述は圧巻だ。水垢そのものが強い放射性物質なので過酷な労働となる。