江戸〜京都旧東海道ウオーキング七回目を行った。前回の到着点であった箱根登山鉄道 入生田駅前からスタートした。
箱根山越えをして11時間後三島大社に着いた。急坂が何箇所かあり体力を使った。ゆるい傾斜が続くと思った三島側だが下長坂（通称こわめし坂）は急傾斜が続き下りなのに厳しかった。覚悟していたが非常に疲れた。
箱根は最近では途中の発電所前から歩いて山越えする人が多い。しかし昔は小田原宿から三島宿まで箱根八里を歩いたようだ。そこで入生田駅からの山越えに挑戦してみる事にした。とにかく難所なので早めにスタートすることが肝心。品川駅を暗いうちに出発することにした。
駅に行くと5時10分発は臨時番線発車とあり品川始発列車だった。一両に客は4人。まだ真っ暗だから無理もない。
畑宿へむけ三枚橋をわたる（朝7時）
6時43分 予定通り入生田駅前を出発した。霧が少し出ているがすがすがしい。ウグイスが鳴いている。三枚橋からはゆるい登りとなる。朝早いので車は少ない。ほどなく左手に白山神社あり。今日の無事を祈願する。
左手斜面に墓地があり、ふと気がつくと猿が数匹お墓へのお供えを失敬している。近づくとむこうに行ってしまった。
箱根湯本 猿がいる
箱根街道一里塚の先で旧街道は右に別れ坂を下る。女性が追い越していくがすごい速さで猿のようだ。坂を降りると橋がある。さるはしとある。橋を渡ると登りとなり石畳が美しい。
箱根街道一里塚
旧街道の坂をおりると橋がある さるはしという
女転ばし坂
その先、女転ばし坂のところで左の散策路を進む。女転び坂かと思ったら女転ばし坂なのであった。土地ころがしのようでなんだか愉快な名前だ。
畑宿を過ぎたところに畑宿一里塚がある。道の両側に円錐形の土盛りがありなかなかよい。復元だというがこのような一里塚は旅人の励みになったと思う。
畑宿一里塚
割石坂
石畳の急坂が続く。車道もいろは坂状態であり旧街道と車道は合流したり分かれたりしながら続く。カシの木坂、山根橋、猿滑坂、追込坂を通り発電所前から２時間でついに甘酒茶屋に至る。となりは資料館。甘酒茶屋はおやすみ処であるがカヤぶきの建物がシックだ。
ゆるやかな坂をのぼるとほどなく権現坂の下りとなる。降りていくと芦ノ湖畔の杉並木に出る。杉の巨木が並んでいる。道路にでるととたんに観光地となる。旧街道をたどってくると場違いなくらい観光地だ。赤い鳥居がありその横は賽の河原である。湖畔の杉並木を進むと箱根関所跡に至る。黒い建物はなかなか威圧的だ。
芦ノ湖畔 鳥居と賽の河原
箱根関所 ここを通りぬける
道は箱根の街をつらぬいて進む。駒形神社、芦川の石仏群をみて釜石坂に至る。このあたり人は少なく道も段々荒涼としてくる。挟石坂を登りきると車道に出る。ここで遊歩道は終っている。車道はとても歩けそうにない。見ると右手に【道の駅箱根峠】がみえるから寄ることにする。そばを食べ案内の人に聞くととても歩けそうにない車道を進むのだそうだ。「ちょっと危ないですが、車道を進みますと箱根峠となり三島への道があります」と言っている。
危険な車道をいく 歩道はない
車道は車が来るので快適ではない。歩いていても本当にこれでいいのか不安になるくらい歩行者軽視の道路だ。しばらく行くと箱根峠のバス停がある。ゲートがありそこからが三島への街道となる。相模の国から伊豆の国へ入った。その国境は歩道がなく最悪の場所であった。こんなルートが放置されているのは問題だと思った。国境なので相模からも伊豆からも見放されているようだ。
かぶと石
三島市の石畳復元道
笹原一里塚
三島側は下り坂の連続だ。笹原一里塚を過ぎると下長坂となる。別名こわめし坂といい非常に急勾配でおりるにも一苦労だ。
下長坂（こわめし坂） 非常に急勾配
ひたすら下ると三島市街に入り三島大社の前に出た。まだ明るい。11時間歩いてほっとする一瞬だった。
非常に疲れたので三島広小路駅から電車で三島駅へ出て新幹線で帰ってきた。37分で品川着であった。
箱根八里、八里は32kmで峠の高さは約800m、昔の旅人はすごい体力だと思った。
現代人は軽はずみにまねしないほうが良いと思った。
【記録】
6:43 箱根登山鉄道 入生田駅前スタート
7:08 三枚橋（ここより上り坂）
8:48 発電所前
9:25 畑宿バス休憩所で休憩（13分）
10:25 猿滑坂
10:52 甘酒茶屋 休憩（18分）
11:58 賽の河原（小雨）
12:55 道の駅 休憩（33分）
13:40 箱根峠 （相模の国から伊豆の国へ入る）
14:15 接待茶屋跡、かぶと石
15:00 山中城跡、諏訪駒形神社
15:48 笹原新田（日本橋から72km)
15:56 笹原一里塚
16:06 下長坂（こわめし坂） 急傾斜で苦心
17:07 錦田一里塚
17:40 三島大社着
所要時間 約11時間（うち休憩67分） 歩行距離 27km
